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2024 .12.28
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モノトーンミュージアム『はなふるよるに』

▼演目データ
プレイヤー:一人
演者レベル:自由
セッション時間:テキセで6時間程度
※GMへ
初期経験点やPC構成によって、エネミーの性能を調整すること。

RP重視シナリオです。
既にセッションをしたことのあるPC同士で参加する、設定を詰めてからプレイするといっそう楽しめます。

▼予告

 ――狭間の日がやってくる。

 その日は、神様が季節を取り換えるのに手いっぱいになるそうだ。
 だからその隙を狙って、不可思議共が闊歩する日なのだという。

 戸を閉めて、窓も閉めて、布団をかぶって、息をひそめて、
 不思議なことに巻き込まれないように。

 そうしていた筈だった。
 ……目を覚ますと、青い花が降る夜にいた。


 モノトーンミュージアム
    『はなふるよるに』


 ――かくして、物語は紡がれる。


▼ハンドアウト
・このシナリオでは、クライマックス戦闘で逸脱能力を使うことができません。

▽PC1『とある紡ぎ手』
 パートナー:NPC 感情:任意
※公式NPCをパートナーにしなくてもよい。その場合、任意のものを作成して設定してよい。
===========================
 ご自由に。新規作成でも、一度セッションを経験しているPCでもOK。
 NPCとは知り合い、友人、家族など、何かしら関係を結んでおくこと。
===========================

▽NPC
 パートナー:PC1 感情:任意
 GM兼任PL。GMがPLとして動かしたことのあるPCでもOK。
 PC1とは知り合い、友人、家族など、何かしら関係を結んでおくこと。
▼シナリオ概要
 狭間の日に、不思議な場所に取り込まれるPC達。
 記憶を失ったり取り戻したりしながら、謎空間からの脱出を図る。
 ソロシナリオにしているが、3人以上でも問題はない。
 失う記憶については、そのPCで楽しそうなものに適宜調節しても楽しいだろう。『声』を忘れたり、『表情』を忘れたり、などなど。



<オープニングフェイズ>

▼シーン1:狭間の前日
 PC1は、PC1かNPCの家のどちらかにいる。(キャラ設定的に自然な方で。どちらも根無し草なら宿屋などでもOK)
 時間帯は夜。以下PC1の家でいるていでの描写文

 締め切られた窓の外で風が吹いている――随分と強い風のようで、窓枠がガタガタと震えていた。
 窓の外は嵐の夜である。君は今、自分の家にNPCと共にいる(理由はPCに考えて貰おう、友人なので遊びに来た辺りが自然)
 明日は「狭間の日」なのだが……この通り嵐の夜なので、NPCはPCの家に泊ることになった。

 どのように過ごしているかRPしてもらう。
 一通りRPしてもらえば、
 そろそろ遅い時間だ。そろそろ眠ると良いだろう。
 と眠ることを促し、眠ったらシーンエンド。



<ミドルフェイズ>

▼シーン2:青
 目を覚ますと、一面が青い色だった。
 君達は青い花の中で眠っていたのだ。違和感に飛び起き、周囲を見渡したことだろう。
 そこはどこまでも青い花で埋め尽くされた大地。空は夜で、雲もないのに何かが降っている――それもまた、小さな青い花だ。
(地面に生えてるのと同じ花。ちなみに勿忘草である。PCが花の種類を調べるなどのRPをしたら情報を伝えると良いだろう)

 さて 君達は『繕い』を忘れている。
 君達は『繕う』ことができず、思ったことを心のまま正直にやりとりしてしまう。
 普段思っているけど言わないことを言ってしまったり、気持ちを正直にそのまま言ってしまったりやってしまったり。
 自覚していてもいいし、自覚がなくてもいい。

 一通りRPして貰う。
 その後、【縫製】難易度8で判定。成功で治る。


▼シーン3:青々
 青い中を進む君達。
 さて――君達はいつの間にか、『過去のつらかった出来事』を忘れてしまっていた。
 何かを忘れてしまった気がする、という自覚があってもいいし、なくてもOK。
 辛いことを忘れたことによる人格変化などが起きても良いだろう。

 一通りRPして貰う。
 その後、【縫製】難易度8で判定。成功で治る。


▼シーン4:青々々
 どこまでも青い花の地平が続く。
 ここは夢なのだろうか? なにをしても目覚められそうな気配はない。
 ここにずっといると、自分をどんどん忘れていくのではないか……そんな不安感に襲われることだろう。

 と、変わらぬ景色が続いているその中で……
 むくり、と君達の近くで何かが花の中から起き上がる。
 それは全身にびっしりと花がまとわりついた人間のようなモノだった。
 それはゆらゆらと、こちらに向かってくる。……不気味な気配がする!

 ミドル戦闘。
 PCエンゲージから5mぐらい離れた距離から開始。

▽ナレハテ*2
※調整必須。以下は演者レベル6のPCとNPC相手想定。個体数も要調整。
HP:40
行動値10
防御:斬1/刺1/殴1/術3/縫0
2d6+12 命中:禁じられた遊び
1d10+10 禁じられた遊び:ダメージ〈殴〉
2d6 回避・抵抗
【禁じられた遊び】Lv3/メジャー/命中値/単体/武器:10m/4MP/物理攻撃を行う。1点でも与ダメで狼狽付与。1演目Lv回数。

>描写例
話はまるで通じていないようで、ゆらゆらとした足取りのまま、間合いを詰めてこようとする……
人間でいうとちょうど口当たりだろうか――そこがモゾリと動いた気がした。だが……
言葉の代わりに、ボロボロと、零れてくるのは花ばかり。呻き声すらないのがいっそ気持ち悪かった。
(撃破)血の代わりに花を散らして、花びらとなって崩れ落ちた。

 撃破されたナレハテは花の欠片となって消える。
※戦闘でダメージが発生した場合のみ
 と……君はふと、傷の痛みを感じないことに気付く。
 君達は『痛み』を忘れてしまっていたのだ。
【縫製】難易度8で判定。成功で治る。
 一通りリアクションしてもらってシーンエンド。


▼シーン5:此処は
 やはりここは、ずっといると何かを少しずつ忘れて行ってしまう場所らしい。
 今、君達は自分たちがいた町の名前や風景、住んでいた人のことを忘れてしまっていた。
【縫製】難易度8で判定。成功で治る。

 情報収集判定。各項目に、一人一回ずつチャレンジできる。

▽ナレハテの花 【感応】or【意志】難易度7
 パートナーに食べさせてもらうとMPとHPが全快することがわかる。

▽ナレハテについて 【知覚】or【感応】or【社会】or【裁縫】難易度8
 アレは「全てを忘れてしまった者」の成れの果てだ。
 この怪奇現象の一部となってしまったのだろう。

▽この場所について 【感応】or【社会】or【裁縫】難易度8
 おそらく……狭間の日による怪奇現象なのだろう。
 ほつれや異形、歪んだ御標の気配は感じない。

 どうしたらいいのかは分からない。
 それでも、立ち止まるわけにはいかないだろう。
 進み始めればシーンエンド。


▼シーン6:々
 ふと 君達は違和感に気付く。
 君達を紡ぎ手たらしめている何よりの力、逸脱能力……その使い方を忘れていることに気が付いたのだ。
 自分がどんな逸脱能力を持っていたのか、どうやって使ってたのか。それは、どうやっても思い出せない。
 ……このままでは、隣にいる人まで忘れてしまうんじゃないか?
 そんな不安が、君の胸をよぎった。
【意志】で判定。難易度はシークレット(ただの飾りです。ファンブルしなければOK)
 失敗で底知れぬ不安を感じ、思わず足が止まってしまった(NPCが励まそう)
 成功で 湧き上がる不安を、君は打ち払う。

 一通りRPしてもらいシーンエンド。



<クライマックスフェイズ>

▼シーン7:勿忘
 意識が曖昧になっていく。
 出自か境遇かパートナーを忘れてしまう。剥離値を+2すれば回避できる。
 NPCが忘れるかどうかは任意。

 揺らぐ意識の先、大きな花の壁がある。ここが行き止まりのようだ。
 と、花の壁が語りかける。

「忘れてしまいなさい。この青の中で」
「辛いことも全て忘れて、無になって揺蕩いなさい」
「忘れてしまいなさい。全て全てを」
「ずっとここにいたらいい」

 花の壁は君達のすべての忘却を望んでいるようだ。
 戦闘開始。

 PCエンゲージから5mぐらい離れた距離から開始。

※ソロシナリオのため、「戦闘不能になった場合、剥離値を3上昇させてHP1の状態で復活できる」という特殊ルールを設定してもよい。この剥離値上昇で兆候表はふらない。
※このシーンで逸脱能力を使うことはできません。ボスを倒せば、再び使用可能になります。

□ワスレテ
 PC数やレベル、構成によってGMが必ず調整して下さい。
 以下のデータは演者レベル6のPCとNPC相手想定。
行動値:10
HP:80
防御:斬6/刺6/殴6/術6/縫0
2d6+13 術操
2d6+10 〈斬〉ダメージ

【壁なる者】回避・抵抗のリアクション値は0として算出。
【わかつ青】セットアップ/範囲:選択/視界/対象を10m移動させる。
【白紙の青花】イニシアチブ/自動成功/単体/視界/【縫製】難易度8の判定を行わせ、失敗した場合、出自か境遇かパートナーを忘れてしまう。この効果は剥離値を+2すれば回避できる。1ラウンド1回。
【忘却促進】マイナー/自身/自身のHPを2d6減らすことで、このメインプロセスでメジャーアクションを二回行う。
【青の花吹雪】メジャー/術操値/単体/視界/〈斬〉属性攻撃
【蒼の花吹雪】メジャー/【縫製】難易度8の判定を行わせ、失敗した場合、対象か対象の仲間一人の名前を忘れてしまう。この効果は剥離値を+2すれば回避できる。
【追加行動】オート/未行動になる。ただしそのラウンドでの行動値は1になる。1ラウンド1回。

 基本的に敗北は想定していない。PCが敗北しないようにGMは調整必須。
 撃破されれば次のシーンへ
▼シーン8:終わり
 花の壁が砕け、君達の視界が青い色に染まり切った。
 周囲には花の壁だったものが積もっている。
 ふと……君達は我知らず、その花をひとつ拾い上げていた。

『大切な人から、「これは夢」と言葉を聞かされながら、この花を口に含ませてもらうこと。
 それこそが、ここから醒めることができる唯一の方法なのです。
 そして二人は、この青い世界から立ち去ることを決めたのでした。めでたしめでたし』

 御標が下される。
 それに従えば、以下の描写。
 視界が真っ青に染まり、そして……。
 そのままシーンエンド



<エンディングフェイズ>

▼シーン9:白
 は、と目覚めるとベッドの上だった。
 あの嵐の夜に眠って、そのまま朝を迎えたようである。
 窓の外は朝だ。シン、と不思議に静まり返っている……狭間の日である。
 ちなみに、君達は全てを思い出している。忘れたままのことはない。
 ……夢を見ていたのだろうか?

 一通りRPしてもらう。
 ちなみに狭間の日なので外出はできない。
 イチャついてもらったらシナリオエンド。
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