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2024 .12.28
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ピーカーブー『またあうひまで』

ちょっとしんみり系です。


参加PL数:2~6人
必要時間:4時間程度(オフセの場合)

《あらすじ》
 イノセントは幼い頃にはぐれオバケに攫われたことがあり、それが深いトラウマとなっている。幼い日の出来事ゆえに詳しくは覚えていない。
 スプーキーはかつてはオバケではなく「生きていた」。はぐれオバケに浚われたイノセントを助けるためにはぐれオバケへ立ち向かい、彼らを助けた代わりに死亡した。スプーキーは自分が死んだことは覚えているが、死因は覚えていない。
 物語の中で出会うはぐれオバケこそがかつてイノセントを誘拐した存在であり、スプーキーの死因となったモノだ。
 件のはぐれオバケを調査していくにつれて、スプーキーは徐々に死因を思い出してゆく。イノセントはトラウマと向き合っていくこととなる。
 最終的に、はぐれオバケを倒した後、スプーキーには二つの道が示される。死因を思い出せた今、成仏して輪廻するか。スプーキーとしてこの世に留まるか。
 スプーキーの最終選択をして、シナリオは幕を閉じる。

※このシナリオはハンドアウト制です。
 以下がハンドアウトです。

▼スプーキーハンドアウト
 かつてあなたは生きていた。
 しかしあなたは死んでしまった。
 あなたは確かに死んで、今はオバケとなっている。
 あなたは自分の死因を思い出せない。いつ、どこで、なぜ、どうやって、あなたのあらゆる『死』に関することを、あなたは思い出せない。
 そして、生前の記憶も朧気だ。しかもそれはどんどん霞んでゆく。
 唯一掠れない記憶が、自分が死んだこと。
 あなたは自分の死因を思い出さなければならない――不思議とそう確信している。
 このことはイノセントに伝えてもよい。伝えなくてもよい。

(ここからはハンドアウトではなくGM向けアドバイス)
 スプーキーの生前については、スプーキーのキャラクターシートを見てそれに絡めると良いでしょう。
例:
・お人よしな警察(ダメ大人。情を優先して仕事をトチるタイプのそういう意味でダメ大人)だった。はぐれオバケを追っていたが、イノセントを救出する仮定ではぐれオバケに殺害される。
・はぐれオバケに捕らわれていた子供。じわじわと元気を吸い取られて衰弱しきっており、死の寸前だった。イノセントを助けるために最後の力を振り絞り、死亡する。
・イノセントの飼い犬・猫だった。はぐれオバケに浚われたイノセントを追い、救出せんとするが、はぐれオバケに殺害される。
(アドバイスここまで)

▼イノセントハンドアウト
 あなた達双子は幼い頃、誘拐されたことがある。
 まだ小さかったから詳しいことまでは思い出せないが、それは明確な恐怖として、出来れば思い出したくはないトラウマとなっている。
 このことはスプーキーに伝えてもよい。伝えなくてもよい。



《オープニング》
 イノセント達は自室で目を覚ます。
 イノセントの傍にはスプーキー。
 軽くRPしてもらい、ひと段落したら判定タイム。
 テキパキと朝の支度をして遅刻せずに出発できるかな? 《計画性》で判定。失敗で遅刻となってしまい、先生に怒られて放課後に居残り勉強。


《学校フェーズ》
学校イベント表を1~2サイクル回す。

▽固定イベント:先生からのおつかい依頼
 シナリオ開始初日の放課後、PCは先生に呼び出される。
 先生は実は実体化したオバケであり、実体化の魔法を使いまくって人間界に溶け込んでいる。また、イノセントであるPCの保護者役であり、この町のオバケのリングとの仲介役でもある。
 おつかいの内容は以下の通り。近所の「魔女のお店」に赴き、魔女に「秘薬の材料」を渡すこと。この「秘薬」は実体化の魔法を長引かせる魔女とっておきの秘薬。
先生「先生は会議があって忙しくって……悪いけど、お願いできるかな」

・中身を勝手に開ける場合
 魔法で封印されていて開けられない。付箋が貼ってあり、「こらっ(PC名)! イタズラはだめだぞ!」と先生の文字が。
・お使いしてあげるからその代わりになにかちょうだい、などの場合
 おねだり、ということで《おしゃべり》で判定。成功すれば「しかたないなー」と飴玉をくれる(お菓子を人数分)
▽固定イベント:次の日の朝の会
 朝の会で行方不明者が発生したことが伝えられる。かくれんぼをしたあの子達のこと。
▽固定イベント:噂話
 シナリオ開始の次の日に発生。
 発生時間:昼休み、授業後などGMの自由に。
 女の子たちが集まってなにやら噂話をしているようだ。
《うわさ話》で判定。オバケ判定なども含め、2名成功すれば全情報開示。
 PL数が少ない場合は、判定回数を増やすこと。

・噂1
 友達の友達から聞いた話なんだけど。この町のはずれにある雑木林にはね、古~い祠があるの。そこには怖~い神様がいて、生贄を欲しがってるんだって!

・噂2
 友達の友達から聞いた話なんだけど。この学校って3階建てでしょ? でも4時44分になったらね、あるはずのない4階への階段が現れるんだって。そこはあの世に通じてるんだって!
→もしPCが行っても、スプーキーは何故か上れない。
 イノセントが上ろうとしたら先生(実体化してるオバケ)がすっ飛んできてやめさせる
「ここは噂通り、あの世に通じている」
「先生はここの管理を任されているんだ」
「君達はまだここを上る資格はない。スプーキーの君達は、死因を思い出してからまたここにきなさい」
 仁王立ちして通してくれない。ごねたり無理に通ろうとしたら、4時44分が過ぎて階段が消える。「ほら、もう帰りなさい」と先生に促される。
・先生のリングは?
 ヨル族である。
・先生に昨日の事件を伝える
「成程……。上に伝えておこう。君達もくれぐれも気をつけるんだぞ。それから……(スプーキーを見て)この子達を、どうかしっかりと守ってやって欲しい」
「そうだ、魔女の店に行ってみたらどうだろう? 彼女ならなにか手助けになってくれるかもしれない」
▽オバケ占い
 2日目以降、オバケ占いに成功すれば魔女の店のビジョンが浮かぶ。
 魔女の店になにかヒントがあるのかもしれない。
 魔女の店にいくように先生からヒントを貰っており、噂話に失敗した場合。得られなかった情報開示。


《放課後フェーズ》
2サイクル程度

▽魔女の店に向かう
 魔女の店は近所の古めかしい喫茶店。居場所は知っているので、PCたちは迷わずに向かえる。
 店の入り口付近に浮遊霊がいる。《恐怖判定》。判定の後、浮遊霊は消える。するとドアが開き、店長である魔女(オカマ)が出てくる。
「あら~いらっしゃい」
「ん? ああ、浮遊霊ね。死因が思い出せない人間がいずれなってしまうのよ~」
「そしていつか自分のことがなにもかも思い出せなくなって、存在が消えてしまう……見たでしょ」
 魔女の店なのでお買い物できます。
▽魔女の店の帰り、あるいは魔女の店に向かう者と向かわない者で別行動した場合。
 公園で二人の子供が遊んでいる。イノセントのクラスメイトであり、イノセントがいれば一緒に遊ぼうと誘われる。
 かくれんぼしよう、というわけで《隠れる》で判定。この判定はフレーバー。成功失敗しても分岐しない。
 隠れているが(あるいは隠れたつもりになっている)、いつまでたってもオニが見つけに来ない。最初こそ「もーいーかい」や探し回る音が聞こえていたのに、それも気付けば聞こえなくなっている。
 《推理》で判定。成功すれば、片方だけ落ちている靴を発見。クラスメイトのものだ。更にスプーキーはそこから魔力を感じれる。人ならざる者、オバケの仕業だと気づくことが出来る。また、その魔力を魔力を辿ることができる。
 と、その時。
 スプーキーは「助けないと」と強く思った。
 そうだ、自分は生前、この「助けないと」を強く抱いたのだ……でも、どうして?
▽魔力を辿っていくと
 魔力を辿っていると夕方になってゆく。あたりは黄昏の暗さとなったところで、踏み切りにたどり着く。遮断機が下りており、カンカンカンと音が鳴っている。
 と、遮断機の向こう側に人影が。逆行で顔や姿は分からない。
 それはイノセントのほうを指差すと、
「おまえのせいだ」
 そう言った瞬間に電車が勢い良く過ぎる。電車が通った後は、それはいなくなっていた。《恐怖判定》を行う。
 イノセントは記憶がフラッシュバックする。
 夕方の中、逃げている
 誰かが追ってくる
 踏み切りが鳴っている
 遮断機をくぐる
 誰かが追ってくる
 振り返った
 すると電車が通り過ぎて――
 ……
 描写後、これ以上、魔力のあとを辿るなら夜になってしまうことを伝える。イノセントは一度帰ったほうがいいだろう。食い下がるなら、親への説明はどうするのか、晩ご飯を食べずに行動すればお腹がすいて判定にマイナスが入るが、など説明。



《真夜中フェーズ》
1サイクル

▽固定イベント:初日
 イノセントが寝ていたら発生。
 ふと、イノセントは窓から視線を感じる。この感じ、前にどこかで……。
 それはトラウマに関するものだ。イノセントは思い出す。「あの日の夜」も、このように視線を感じたのだ。そして窓が開いて、黒い影が自分達を連れて行った……!

▽固定イベント:情報が出きったら
 イノセントが寝ていたら発生。
 イノセントはまた窓から視線を感じる。すると窓が開き、黒い影が襲いかかって来る。
 スプーキーはオバケ判定の成功や魔法による攻撃で影を撃退できる。1人でも成功すればOK。
 攻撃された黒い影は逃げてゆく。それを追えば例の雑木林にたどり着き、PC達は荒神のオバケ屋敷へと踏み込むこととなる。オバケ屋敷フェーズへ。
 イノセントは思い出す。あの時、自分達を助けてくれたのは間違いなく生前の彼らであると。


《時間帯に関係なく発生するイベント》

▽魔力を辿る
・浚われた子供の手がかりとしてオバケ占いをすれば「町外れの雑木林」が見える。
 魔力は町外れの雑木林に続いている。その奥には古びて朽ちた祠がある。
 スプーキーは「ここを知っている」と自覚する。そして記憶のフラッシュバック。死の間際に見たものが見える(ハンドアウト次第)
 これが何の祠かは分からない。調べる必要があるだろう。
▽祠について調べる
・祠について調べるためにオバケ占いをすれば、魔女の店が見える。
 先生からのヒント、あるいはオバケ占いで魔女の店に行けば、この町にかつて祀られていた「荒神」についての話が聞ける。

・荒神について
 日本では、怖い存在を神様として祀ることでその災厄を受けないようにしていた、という風習がある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%92%E7%A5%9E ウィキペディアです。「語源」の部分を参照。
 この町では昔々、荒神を祀っており、子供を生贄に捧げていた。今はもうそれもなくなり、荒神を祀る者もいなくなったことで、荒神は元の邪悪な存在となってしまったようだ。とはいえ力の源である「信仰」がなくなったことで、荒神には最早かつての力はないようだ。
 だからこそ荒神は生贄を求めているだろう、魔力をつけるために。

 ここで、魔女は少し考え込む。
「ちょっと手伝って頂戴」と倉庫まで連れてこられる。「新聞を探すのを手伝ってくれるかしら」
《集める》で判定。成功すれば、オバケ新聞という、魔女などそういった人ならざる者の新聞が見つかる。
 その新聞には、件の荒神が起こした事件が載っていた。それこそ、イノセントが誘拐されたかつての事件である。
「この荒神、事件を起こしたんだけど誰かが討伐したのかなんなのか、いなくなったのよ」
「……荒神は魔力を集めてまた復活しようとしているんじゃないかしら」
 スプーキーは再び「助けないと」という確信(デジャビュ)を抱く。
 また助けないと、あの子達は……そうだ、あの時あの子達を助けたのは自分じゃないか!
 そして……自分達はこの子達を助ける過程で死んだのだ!



《オバケ屋敷フェーズ》
オバケ屋敷表を1~2サイクル程度

 たどり着いたのはオバケ屋敷の最深部、祠がある場所だ。
 荒神がおり、その傍では誘拐された子供が倒れている。
 スプーキーは完全に死因を思い出す。(ハンドアウト次第です)

 荒神から事件の真相を告げられる。

 最初の事件。
 荒神は忘れられたことで消えかけていたが、残った魔力を振り絞り、人間に取りついて、魔力を取り戻すために生贄として子供を集めていた。
 だが逃げたイノセントを追ってる途中で電車にはねられて死亡、魔力のほとんどを失った。
 しかし、また少しずつ魔力を蓄えて行動を再開したのだ。

 そして荒神はPC達へ襲いかかって来る。
 戦闘前に、推理タイムを設ける。
 今までの物語から、荒神の弱点を推理せよ。(判定は行わず、PLのリアル推理)
 回答権は一回。
・忘れられた荒神
レベル:2
攻撃力:2
防御:0
お助け:1
お邪魔:2(PCコンビ数が3組以上で3)
弱点:《無視》
魔力:(PCコンビ数×10)+10

常駐:
【祟るもの】
自身の「お邪魔」で魔力を消費しない。

魔法:
【祟り】
コスト:3
対象:1d6人
対象に《うわさ話》で判定させる。
失敗した者全員に攻撃力分のダメージを与える。

【生き血啜り】
コスト:2
対象:1人
対象に《とぶ》で判定させる。このとき、判定の出目を-1する。
失敗した対象に攻撃力分のダメージを与えると共に、自身の魔力を1d6回復する。

《エンドパート》
 荒神が倒されると、オバケ屋敷は消滅。
 すると、そこに先生が現れる。
「ついてきなさい」と言われ、魔法で学校へワープ。
 そこは例の、噂話で出てきたあの世への階段だ。
 先生が腕時計を見る。4:44。
 先生が自分の正体を明かす。先生は死神という種類のオバケなのである。
「死因を思い出した君達にはあの世に行く権利がある」

1、あなたは死因を思い出し、自分を思い出した。今のあなたはこの階段を渡り、成仏することができる。いずれ輪廻し転生もできるだろう。
2、あなたは死因を思い出し、自分を思い出した。今のあなたは完全なスプーキーとして、これからもイノセントの側にいることができる。ただし……いつの日か、大人になったイノセントはスプーキーが見えなくなってしまうかもしれない。

「つまりは階段を上るか、上らないか、君達が選ぶといい」
 スプーキーが選択をして、物語は幕を閉じる。
 
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